想い出・・・こんな私の足跡

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幼き日

柳の下 

多摩川はとても静かに水の音が流れていた。






そしていつも私達が捨てられた場所には
大きな柳の木が揺れていた。






真っ裸で
この木を毎日見つめた。



兄と一緒の夜もあれば
一人ボッチだった夜もある。





一人ぼっちの夜は決して淋しくはなかった。









それは
私が捕まった代わりに
兄は逃げられた、という事だったから。







呑気かもしれないが
この柳の下からお月様を見るのがとても好きだった。






寒い夜も多かった。


息が白くなり
手がかじかんでどうしようもない夜もあった。













だけど
知っていた。












毎晩
泣き叫んで走り回るうちに





誰も助けてくれない事を。







裸足の足に何かが刺さり

血を出しながら倒れこんで泣き叫んでも


近所から人が出てきた事はなかったから。






明かりが点いている家を探してドアを何度も何度も
何軒も何軒も叩いた事もあった。



だけど
誰も出て来た事はなかったから。







誰かに助けを求めてしまったら
その人も同じ様にきっと
父に殴られる・・・・・・


そう思った時から
助けを求める事さえ
止めていた。




自分達が受け入れるしかない
逃げられない事なのだと

理屈ではなく
きっと
本能で悟っていたんだ。






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