想い出・・・こんな私の足跡

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一人での一歩

荒波の向こう側(4) 

千香と一緒に電車に乗った時に
私は初めて、また一つ
苦手な物が出来た事を知った。


電車に
乗れなかった。



怖い・・・・・・・・。


ホームに立つのすら怖い。

後ろから
誰かに押されないだろうか・・・・・・。

電車が駅に到着する
その風でさえ怖い・・・・・・・・・・・。




自分が乗った電車が
おかんを引いた電車ではないと
誰が言い切れるのだろう??

発車して
事故に遭わないと保障できるのか???





乗れない・・・・・・・・・・・・。
怖くて
乗れない・・・・・・・・・・・。




そして何より
この路線は
おかんが飛び込んだ踏み切りを通る・・・・・・・・・・・。












千香は
何も言わなくても察してくれていた。


何本も
電車を見送った。







申し訳なくて
震える体を止められなくて
何度も何度も
千香に謝った。

「ごめんね。ごめんね・・・。」





でも
乗り越えないといけないんだ。
迷惑をかけてはいけない。





そう思いながら
何本目かの電車に乗った。






見たくないと思うと
異常に意識してしまい
その結果
誰よりも先に気がつく・・・・・・・。
きっとこの事だけだはなく
そんな物なのかもしれない。



幾つも幾つも
通り過ぎる小さな踏切から
私はそこを見つけてしまう。


嫌なのに
見たくないのに
どこかで探してしまっている自分にも気づいていた。





この後1年ほどこの路線で通学したが
いつの間にか
手前の景色だけを覚えてしまっていた。



行きも
帰りも
目を閉じた。






そこに
人が居るだけで耐えられない・・・・・・。






ただ
踏み切りを待っている人が見えるだけで
怖くて、怖くて、
おかんに見えてしまって
目を閉じた。




一度おかんに重なってしまうと
現実から離れて
その人が
踏み切りを超えて入ってくる姿を
想像してしまう様になった。





だから
毎回通学の度に目を閉じた。
この色の建物のすぐ後にあそこがある・・・。


そして
何よりも痛いと感じたのが
私が乗る電車が
おかんの死んだ場所の上を通る事だった・・・・・・。



おかんの死んだ場所を
踏むことが怖かった。
おかんが最後に選んだ場所を
踏みながら通る様で
申し訳ない様な
してはいけない事をしている様な感覚に襲われて
私はただ
辛かった・・・・・。




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